保育や子育てのなかで、言葉でのコミュニケーションについての悩みは尽きないのではないでしょうか。
「この子は言葉が遅いのではないか」と、悩む方も多いかと思います。
言葉が育つためには、いくつかポイントがあります。
言葉はツール
言葉はツールです。
情報を伝える手段であり、道具です。
つまり、
伝えたい相手と伝えたい内容があって、初めて言葉が育ちます。
相手に伝える必要のないことばもあります。
簡単に言うと独り言ですね。
子どもが遊びながらブツブツしゃべっているのを、子どもと関わる方なら一度は見聞きしたことがあると思います。
(内言と言います。ピアジェは自己中心的言語とも呼んでいます。)
これは、誰かに向けて発信したものではなく、自分に向けて発したものが、言語化されているものです。
「これはなに?」ときくと「これはなに?」と返すような、聞いた言葉を聞いたそのまま返すのも、言葉をツールとして使えているか、疑わしい部分が多いです。
(エコラリアと言います。オウム返しという名称は使われなくなっています。)
子どもの立場に立つと…
子どもは経験したこと、嬉しかったこと、できたこと、困ったこと、手伝ってほしいこと、いろいろなことを大人と共有したいと思っています。
それを、身近なお母さん、お父さん、先生が聞いてくれたらどんなに嬉しいでしょう。
言葉を育てるためには、まずは人との関係を充実させていく必要があります。
たくさん言葉をかけるだけではなく、一緒に遊ぶ、思いに共感する、いつも見てるよと安心できる環境を整えるなど、親子の関係を強くしていくことが重要です。
「これは、りんご」などと、一方的に物の名前をくり返し伝えても、知らん顔されたり、一向に興味をもたなかったり、あまりうまくいかないでしょう。
大人の立場に立つと…
「たくさん話しかけているのに、全然理解してくれない」
「分からないのは、もしかして障がいがあるのでは?」
などと、どうしても原因を子どもに求めがちです。
子どもは子どもで、心地よい言葉とそうでない言葉をききわけています。
心地よい言葉には、笑顔でうなずいたり、目線があったり、緊張感がほぐれたり、行動や表情に表れるはずです。
どうしたら、子どもの心にひびく言葉がけができるのか。
子どもはどう大人を見ているのか、子どもの立場に立って考えてみましょう。
大人の思いや伝えたいことが、子どもの心にひびいているか行動や表情に出ているか、確認しましょう。
自分だけでは気づきにくい時は、身近な大人と力を合わせてみましょう。
正解のない地道な作業ですが、心と心の距離を少しずつ近づけていくことが、言葉を、コミュニケーションを豊かにする近道だと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ハッピー子育てライフを!