ご自分の子どもの頃の記憶をたどってみてください。
親や親戚、あるいは先生と一緒に味わった、どんな体験が印象深いですか?
子どもころ行ったキャンプで、ヒルに脚の血を吸われたこと。
何気ない、家の前で親とボール遊びをして嬉しかったこと。
保育園で、ウルトラマンのお面をかぶって泣きながらお遊戯したこと。
理科の授業で、虫メガネを使って黒い紙に穴を開けたこと。
保育でも子育てでも、私たち大人は
「子どもにどんな経験をさせてやろうか」と悩むと思います。
親なら、
旅行に連れて行こうか。
美術館もたまにはいいんじゃないのかな?
遊園地にだって行かせてやらないと…。
などなど。
保育士なら、
少なくとも1ヶ月に2枚は、画材やテーマを替えて絵を描かせてやらねば!
造形活動は、今までに使ったことのない材料や技法を準備してやりたい!
運動会では、年齢に応じた達成感を味わわせられる内容を決めないと…。
などなど。
大人は、合理的に、まんべんなく、さまざまなことを出来るだけたくさん経験させてやりたいと考えがちです。
でも、待ってください。
主人公は誰ですか?
喜ばせたい相手は、意志をもった、1人の人間です。
相手の意向をきちんと汲みとってやらないと、ただの自己満足でしかありません。
経験したことないことは、やってみないと分からない!という側面ももちろんあります。
でも、コレなら喜ぶに違いない!
きっと興味をもってくれるだろう!
こんなのはどうかな??
相手のことを思って想像力を働かせる、せめてこの過程は、どうか見失わないようにしてあげてください。
保育をしていて、子どもと過ごす経験を重ねるごとに、自分の中に確信的な思いが募るようになりました。
子どものために良かれと思って、じっくり悩んで周到に準備したものほど、あんまりウケがよくないのです、不思議なことに。
思いつきで始めたことを、子どもと一緒に楽しむうちに、子どもの声を拾い、子どもと一緒に工夫したことは、かなりの確率でいい感じに盛り上がります。
やはり、子どものことは、子どもに聞くのが1番、子どもは遊びの天才ですから。
【子どものことで、迷ったり悩んだりした時は、答えは子どもの中にある】
知らないことを経験させるのは、大人の仕事だと思います。
でも、
押し付けにならず、
それでもオススメは知らせながら、
子どもが自分でそれを選択したかのように、
決められるのが理想ですね(笑)
旅行でも、遊園地でも、美術館でも。
海でも山でも、海外でもお寺でも。
子どもの思いを汲みとって、
有意義な、価値のある、体験になることを願ってやまないです。
最後に心にひびく、コツを。
【経験・体験とともに、心が動く(感動)を味わわせること】
すごくうれしかった!
めっちゃこわかったけどたのしかった!
ドキドキしたけどできた!
もう一回行きたい!やりたい!
記憶は感動と結びつきやすいようです。
そして、大人になったときに覚えていないとしても、子どもの頃から積み上げてきた記憶が、間接的に結びつきあって今の記憶を形成しているのです。
だから、大人になって覚えてないからといって全く無駄にはなりません。ご安心を(笑)
でも、子どもって、大人からすれば、
「えっ、そんな理由で?」とか、
「楽しかったポイント、そこ??」とか、
「そんなことで楽しめたの??」など、
どこで心にひびくか分かりませんから☝️
それすら、楽しめる「オトナの余裕」がほしいですね(笑)
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
「オトナの余裕」、僕も探したけれど見つかりません(笑)