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子育てでよくある場面
子育てをしていると、
さまざまな場面に出くわします。
相手も1人の人間です。
子どもとはいえ、
生き物としての本能を備えています。
時として、
子どもも暴力的な姿を見せます。
また、
子どもが意図的に、
暴力的な行動をしている可能性もあります。
「暴力」というと、
何やら大袈裟な気がしますが、
細かく分類してみると、
以下の通りではないでしょうか。
- 叩く、蹴る
- 暴れる
- 噛む
- つねる
- 物を投げる
- 暴言
【叩く、蹴る】
相手を叩く、蹴るのは、
1番目にする暴力かと思います。
【暴れる】
もっと激しくなると、
寝そべって手足をバタつかせるなど、
手がつけられない…ということもあるでしょう。
【噛む】
保育をしていると、
「子どもって、人を噛むんでか?」と
驚く保護者の方もいらっしゃいます。
噛む力は強いので、傷がひどくなりがちです。
【つねる】
これは私見ですが、
「つねる」のは、
本能的ではない気がします。
つまり、つねる子どもを見ると、誰かにつねられたことがあるのでは?という可能性を考えます。
【物を投げる】
小さい子どもは、
手にした物を何気なく投げることがあります。
丁寧に危険を伝えていく必要があります。
【暴言】
いわゆる言葉の暴力です。
子どもは聞いたそのまま、
意味もわからず言葉を使うことがあります。
それだけに、
大人は言葉づかいに気を使う必要があります。
暴力の原因を探る
本能的な暴力であったとしても、
この現代の日本では、
暴力が認められるコミュニティは、
皆無です。
たとえ幼い子どもであっても、
暴力が正当化されることはあってはなりません。
そこは、大人として全力で伝えていかなければならないことです。
暴力の原因はいくつか考えられます。
- ストレス
- 不安
- 欲求不満
- されたことを真似ている
- 大人の気を引く
- 感情表出の仕方を知らない など
ここで重要なのは、
暴力は許されないものだと伝えながら、
その理由を探り、
その思いにはまず寄り添ってやらねばならないということです。
子育てをする上で、
ここは非常に重要だと思います。
暴力は否定しても、
子ども自身を決して否定してはいけません。
そして、
感情的に怒るのは逆効果です。
なぜなら、それも暴力だからです。
暴力に暴力で返しても、
何も生まれません。
大人としての望ましい対応
では、どうすればいいのか。
ここが、保育の専門性が問われるところです。
怒っている相手に、
頭ごなしに正論を突きつけても、
受け入れられる許容量があるとはおもえません。
- 冷静になるまで待つ
- 暴力の原因を探る
- ひとまずは共感する
- 暴力はきっぱり否定する
- 暴力以外の方法を伝える
- その場でやり直す
- 次からどうしたらいいか考える
【冷静になるまで待つ】
子どもを追い詰めてはいけません。
自分の気持ちのコントロールどころか、
胸に渦巻く黒い感情が一体何なのか、
きっとそれにすら気づいていません。
まずは、落ち着ける時間と環境を整えましょう。
【原因を探り】、【その思いに共感する】ことで、子どもは自分の状況を客観視しやすくなり、だんだん落ち着くでしょう。
共感されたことで、この人にならば、思いをぶつけても大丈夫だと安心感を得ます。
次の段階で、【暴力を否定】します。
ここはおさえるポイントです。
キッパリと端的に伝えます。
そのうえで、【暴力以外の選択肢を提示】します。
ここで暴力の原因の予想と、本人の思いの実態が合致しているか確認します。
ズレがあった場合は、徐々に擦り合わせて、子どもの想いに寄り添います。
そうすることで、暴力以外のどのような手段が有効か、答えに近づけるはずです。
最終的には、どうすればよかったのかはっきりしてきたら、一度その方法で実際にここまでのやり取りを【やり直し】ます。
例えば、「言葉で相手に伝える」なら、その言葉を実際に言います。正しい振る舞いを、実際に身体で再現することで、記憶の定着を図ります。
なかなかゴールに辿り着けない…
それでもやはり、
どうしても子どもの思いが理解できなかったり、望ましい代替え案が分からない…。
このままだと、
解決しないし、次へ繋がらない事態になります。
こうなったら、いっそ、
専門の機関に相談してみましょう。
ノウハウが蓄積されているので、
例えば発達検査を受けてみることで、
解決策や対応策、療育を受ける?など手立てが分かるかも知れません。
ハードルが高く感じるかもしれませんが、
専門家の意見を一度聞いてみるのは、
とても大事だと思います。
保育士ももちろん相談します。
どうしても解決しない…
最後に、
どうしても難しい場合、
すぐにできる対策があります。
根気よくくり返し伝えたとしても、理解が難しく、すぐにはできないこともあるでしょう。
発達上のむずかしさから、
感情をコントロールしにくいかもしれません。
ガマンできそうにない時は、
まずは人から物理的に離れる。
そして、
自分の性格や行動パターンを自覚し、
クールダウンできるようにトレーニングする。
罰ではなく、
自分と向き合うなどと、
前向きな感じでできることが理想です。
暴力は、
本人も相手も、
悲しい結果しか生み出しません。
周りの大人も、
できる限り未然に防ぐことが、
重要だと思います。
すぐに解決に至らないことが多いと思います。
でも、
子どもも必ず成長していきます。
根気強く向き合っていただき、
信頼できる人を見つけ相談して、
1人で抱え込まないことが大事だと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。