U先生の【保育あれこれ宝箱】

公立・民間合わせて保育20年、これまでの経験や知識を、できるだけ多くの人に届けたい!

【保育・いのちをまもる】子ども車に置き去りにしない方法 繰り返さない

前回から引き続いて、この話題です。

 

幼稚園バスに置き去りにされてしまった3歳児。

いろいろな感情が脳裏によぎってしまい、

思い出すたびになみだがあふれそうになります。

 

結局、私たち保育士をはじめ、大人がなんとか協力し合って、

再発防止に立ち向かうしかないですよね。

 

 

 

ニュースをきいてから、

僕はずっと考えていました。

 

保育士さんたちが得意なことを生かし、

お金もさほどかけることなく、

子どもの特性を逆手に取った、

楽しみながら乗降管理ができる方法…。

 

 

そして、ひとつのアイデアにたどり着きました。

 

それは、

【いのちをまもレイ大作戦】

 

レイとは、あの、沖縄にいくとよく首にかけてもらえるやつです。

空港とかで。

 

 

 

どういうことかといいますと、

園バスを想定して話を進めていきます。

 

運転手さんともう一人、添乗の保育士さんがいると仮定します。

 

まず、園児がバスに乗るとき、

保育士は、「おはよう」とあいさつしながら、

首にかわいいレイをかけてあげます。

このレイには通し番号をつけておき、

バスに乗り込んだ子どもの人数を把握します。

 

全ての園児が乗り込んだ段階で、

通し番号から人数が確認できるはずです。

 

そして、園につきました。

今度は子どもが保育士に、

「いってきます!」と言いながら、

自分のレイを保育士の首にかけ、

そのまま登園します。

 

通し番号を確認することで、

全員が降りたかどうかが、瞬時に分かります。

 

この方法のメリットは、

  • 導入のコストが安価
  • 子どもを巻き込んでいるので「うっかり」がない

 

 

導入のコスト

 

レイは、実は百円ショップにも売っています。

実際にお店で見たレイはヒモだったので、

ゴムに付け替える必要があります。

首にかけるのが前提なので、ゆるゆるの細いゴムがいいでしょう。

手首につけると、気になって付け外しをしたり、

落としたりするかもしれません。

 

別にレイでなくてもいいと思います。

この辺の工夫は、保育士さんの真骨頂!

きっといいアイデアがあって、

安全で、

かわいくて、

子どもが喜んで身に付けてくれるもの、

ふさわしい何かがあるかもしれませんね。

 

 

子どもを巻き込んでいるので「うっかり」がない

 

ここなんです、このアイデアの肝心なところは。

子どもは、楽しいことややりたいことは、絶対に忘れません、絶対に。

 

ところが、大人は、忘れます、すぐ忘れます。

言い訳しながら、忘れてたのに、忘れてないふりさえします。

大人は、めんどくさくなります。

やらなくても大丈夫とか、勝手に思い込みます。

大人は、早く帰りたいから、様々なことをショートカットしようとします。

 

ところが。

子どもは、忘れません。

「せんせい、きょうはレイつけないんですか?」と、

目ざとい子どもが、必ず教えてくれます。

 

「せんせい、〇〇くんだけ、つけてません」と、

いつもと違うことがあると教えてくれる子がいます。

 

「せんせい、いってきます!レイだらけだね、せんせい(笑)」

と、レイだらけになっていく先生がおもしろくて、明日もやりたくなります。

 

ヒューマンエラーが、置き去りの主な原因だとするならば、

この方法が効果的だと信じています。

 

ネットでは、「園バス土足禁止作戦」が話題になっていました。

園バスの中で裸足で過ごすのは、安全上問題が多いと思いました。

万が一の事故の時に、すぐにバスから離れられず、

結局けが人が増えてしまいそうな気がしました。

 

 

 

いのちをまもレイ大作戦では、

子どもが主体的に関わり、

遊びの延長上に毎日の確認があり、

ローコスト、

明日からでも、やろうと思えば、すぐにできます。

子どもたちに定着したらこちらのものです。

 

 

最後に…。

 

乗った子どもをきちんと降ろすのは、

保育士として、当たり前のこと。

保育以前のお話です。

 

それだけは、

同じ保育士として、

肝に銘じておかなければ…。

 

と、同時に、

まさかのヒューマンエラーで、

幼い命の灯がきえることだけは、

もう二度とあってはならないので、

ぼくは、いのちをまもレイ大作戦を推奨します!

 

 

なにも全くこのままの形で導入しなくてもいいと思います。

 

ぜひ、どこかの園でお役に立てば…と願っております。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。