2〜3歳期になると、「なんで?」の時期が始まります。
目の前の現象を捉え、認識し、理解しようと働きかける…。
その過程で感じたことや思ったことを、言葉にできるようになった…。
まだまだ小さいのに、いろいろな過程を経て行動できるようになってきたことに気づける保護者は、感慨深くなる時期でもあります。
子どもの「なんで?」にこたえる
「なんでよるはねるの?」
「なんでくつをはくの?」
「なんでおけしょうするの?」
「なんで?なんで?」
ある時期になると「なんで」攻撃が激化してきます。うちは「なんで?」はなかったよ、という保護者の方もいましたが、子どもの発達段階にはよくある姿です。
「なんでほいくえんにいくの?」などと、こたえやすい問いもあれば、
「なんでねないといけないの?」などのように人間としての本質に迫るなんで?もあります。
こちらは、いい加減なこたえはしてはいけないと、知恵を絞ってなんとかこたえても、
「ふぅん」と、そっけなく全然興味がなさそうな反応になったりもします。
問いに、「答える」と「応える」
ここまで、意図的に「こたえる」とひらがな表記をしてきました。
例えば、子どもが、「なんでおそらはあおいの?」ときいてきたとします。
「それはね、太陽光にはいろいろな波長の光が含まれていて、水滴に当たると青い波長の光がはね返って…」などと、科学的に正解と思われることを答えたとします。
しかし果たして、これがその子どもが本当に聞きたかったことでしょうか?
「よく気がついたね」→視点を認める
「そうだね、不思議だよね」→共感
「いつでも青いかな?」→問い返す
他にもいろいろなパターンがあるとは思いますが、こういうリアクションを「応える」と呼ぶことにします。
子どもが本当に求めていることは「答える」なのか「応える」なのか…。
お察しの通り、私たち大人は、「応えて」いくことで、さらなる子どもの成長を促すことができます。
ただ単純に「答え」てほしい時もあるかもしれません。
その「答え」は、いつも、子どもの姿の中にあります。
普段から、意図をもって、しっかり子どもさんを観察してみてください。
大人の働きかけ方も変わっていくでしょう!
子どもが、実感をもって、主体的に学んでいける態度を育んでいきたい。
「なんでなんで」のその根底に、そこへたどり着くまでの子どもの心の動きを感じられるような大人が増えてほしいと、願います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。