U先生の【保育あれこれ宝箱】

公立・民間合わせて保育20年、これまでの経験や知識を、できるだけ多くの人に届けたい!

【子育て・対人関係】やさしさとは?「愛」の対義語は「嫌い」ではなく「無関心」なことについて。

唐突ですが…。

好きな異性のタイプは?と聞かれて、

「やさしい人」と答える人が多いようです。

 

 

それはそうでしょうね。

 

 

好感をもつきっかけが、

親切にされた

やさしい言葉をかけてもらった

さりげなく手伝ってくれた、などが思い当たるのではないでしょうか。

 

 

今回は、「やさしさ」について、考えてみたいと思います。

 

 

「やさしさ」の成分について

 

ひと言で、「やさしさ」といっても、いろんな要素を含んでいると思います。

 

人懐っこい

世話好き

親切

面倒見がいい

困ってる人をほっとけない

友達・家族思い

 

「やさしさ」の中にもいろいろな「成分」が含まれていることが分かります。

 

 

その中で、僕が注目したい成分は、

 

「いつも見てるよ」

「気にかけてるよ」

「無視しないよ」

「大切に思ってるよ」などの、

保育や子育てに、大きく関わる「成分」です。

 

 

 

 

「愛」の対義語は「嫌い」ではなく「無関心」だ、ということはご存じでしょうか。

 

ある研究によると、所属している集団で直接悪口を言われることよりも、無視されることの方が、精神的にダメージがあることがわかっています。

 

 

 

ここには、自分は存在してもいい価値のある人間だと感じる、自己肯定感が深く関わっています。

 

 

 

人間の赤ちゃんは、生まれてきた時には、他者の手助けがなければ生き延びていくことができない存在です。

 

無条件に世話をされ、愛され、存在を受け入れられるからこそ、命が育まれていくのです。

 

 

母親と自分の2点を中心とした世界から、成長ともにどんどん関わりを増やしていきます。

 

その基盤となる母との関係がしっかりしていれば、自分の安全基地へいつでも戻れるという安心感があれば、経験をもとに子どもは自信をつけていきます。

 

そうなれば、自分の「強み」がわかり、ますます自信を深めていくことができるでしょう。

 

 

 

「愛着形成」の考え方をからも分かるように、このような種類のやさしさは、乳幼児の発達過程においてとても重要な意味を持ちます。

 

大人になっても「やさしい」人は好かれることからも、人間関係のつながりを太く強固にしていくには、「やさしい」ことは自分にとっても心強いことだと、本能で感じているのではないでしょうか。

 

 

つい、自分が精一杯だと、周りの人にまで気づかうことが難しくなるときがあります。

 

「情けは人のためならず」とはよく言ったもので、自分のした仕事が回り回って、気づかないうちに自分のために返ってくる。

 

そう言ったことに気づけるようになると、人と関わること、生きていくことが、今よりも少しだけ肩の力を抜いて出来、豊かになるのではないか、と思います。

 

 

 

僕のした単純作業が

この世界を回り回って

まだ出会ったこともない人の

笑い声を作ってゆく

 

「彩」 Mr.Children

 

 

よくこの歌を思い出します♩♪♫♬

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

みなさんのやさしさで、誰かの人生の「彩」が豊かになりますように。